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テレワークうつ

2020/4/20

新型コロナウイルス脅威が広まり、早い企業では2月中旬より、テレワークが始まっています。

最初は、通勤のストレスが無くなった、会社に行かなくなって楽になったと喜んでいた人が大多数でした。

当方も、あの満員電車や乗り換え、駅から会社まで歩くしんどさから解放されて、身体的にも精神的にもストレスは減っていくものだと思っていました。

テレワークでストレスが増える?

しかし、テレワークが始まり2週間が経つくらいから、少し風向きが変わってきました。

最初はテレワークで楽に感じていた人の中に、次のような訴えをされる方が増えてきました。

そして、最後には「うつになりそうです」と。

このような訴えを4月に入り顕著に聞かれるようになりました。

便利なはずのテレワークが、
脳疲労を起こす?

これは、いけないと感じ、なぜ最初「楽に感じていた」テレワークが、「うつになりそうな」ほどのストレッサーとなってしまったか考えました。

答えは、「脳疲労」でした。

当医が考える、テレワークがストレッサーに換わってしまう要因として以下が考えられます。

1:オンとオフの切り替えが出来づらい

通常職場に行けば、おのずと就労開始時間があり、昼休みがあり、就業終了時間があり、残業開始時間もあります。

テレワークでは、このような時間の切り替えが上手く出来なくなる傾向があります。

昼休みは、食べながら仕事を同時進行してしまったり、残業という概念がどうしても自宅では感じられず、だらだらと夜まで仕事をしてしまう人もいます。

また、午前中の仕事モードと、午後の仕事モード、残業に入ってからの仕事モードとそれぞれ、やる気、意欲の持続時間、疲れ具合は違いますよね。

人は自然に、自分のやる気モードを変えているものです。残業時間に、午前のように集中している人はいませんよね。

モード切替タイミングを失ってしまう

在宅でのテレワークでは、このようなモードが上手く切り替えられなくなってしまいます。

通勤時間も意外とプライベートの時間としての機能はあります。

仕事が終わって、家に帰るまで一人の時間が取れ、オンとオフの切り替えのスイッチにもなります。

また、外出制限で、普段なら仕事帰りに行けた、カフェやジム、ヨガという切り替えのスイッチが利用できません。

2:なれない環境、変化への急激な対応がストレス

PCやネットワークに詳しい人は違いますが、当方もそうですが、テレビ会議、スカイプ。

まあ、このくらいであれば何となくわかりますが、WebEX?、Zoom?。ここまでくれば、私にはアナザーワールドです。何ですかそれ?レベルです。

このような変化が、ゆっくりと、慣れる時間や詳しい人から丁寧に教えてもらう事無く、一気に押し寄せてきます。

新型コロナウイルスのせいで、いきなりスペックアップをしなくてはなくなります。

これは人によりますが、私のようなガラケー愛用者レベルでは、思いっきりストレスです。

そして、在宅で家族がいる中での仕事となると、仕事をしている本人に加えて、ご家族も本人に気を遣い、双方ストレスを感じます。

3:人とのコミュニケーションの煩雑さ

嫌な上司や、くどい先輩などと接する時間が少ない分、テレワークは楽です。このようなストレッサーからは解放されます。

しかし、会社にいればすぐ聞けること、メールするまではないけどちょっと聞きたいこともテレワークでは一苦労です。

職場であれば、なんとなく上司の忙しさや表情を見て、「今なら聞きやすいな」、「後で聞いた方がよさそうだな」など自然にわかります。

これがテレワークでは、わからず、「いまメールしていいのかなぁ」、「来たメールすぐに返さなければならないかなぁ」、「今電話で聞いて迷惑でないかなぁ」など会社にいれば感じないストレスも増えます。

人に電話するのって、ストレス感じません?私は感じます。

また、いつかかって来るかもしれない電話の着信音も、相当ストレスです。私は、電話の着信音、嫌いです。

4:「いま、ここ」から幻想ストレスへのシフト

これは、最も私が感じる事です。

会社にいれば、「いま、ここ」のストレスですみます。

つまり、「同僚がどのくらい仕事をしているか(または、サボっているのか)」、「上司がどのくらいの事を言ってくるか」、「みんなどのくらいの時間デスクに向かって仕事をしているか」、「仕事が終わらなくても、みんな何時まで残業しているか」など「いま、ここ」のストレスで済みます。

現場がないというストレス

これが、テレワークでは、「いま、ここ」から強制的に脱却させられます。

つまり、自分の頭の中で、幻想というストレスを作ってしまいます。

「同僚がどのくらい頑張っているのか」、「みんな遅くまでメールを返してくるけど、その時間までずっと仕事しているのかなぁ」など、これはあくまでも予想しか出来ません。

遅くにメールしてくる同僚は、それまでの時間サボっていることもありえますよね。

つまり、予想という自分で作り上げた幻想でしかすぎません。

自分で作り上げたストレスで、心が疲れる。これって、自分で自分を殴る「一人ボクシング」ですよね。もしそうだとしたら、ドMです。

5:仕事というストレッサーと、新型コロナウイルスという
ストレッサーへの連続暴露

これは、直接テレワークからもたらされるものではないですが、関係はあります。

つまり、日中は仕事(テレワーク)というストレスに暴露されて疲れます。

そして、一応仕事を終わらせ、仕事のPCを閉じる。

本来はそこで、帰路につき、ストレッサーから解放されます。

しかし、今は、TVでどのチャンネルを回そうが、「コロナ関連ニュース」です。嫌になって、スマホを見ても、またしても、「コロナ関連ニュース」。

コロナ関連の情報を得たい気持ちはわかりますが、このニュースを見る事、相当なストレスですよ。

いつもなら、仕事が終わると、ストレッサーから解放されますが(家庭、プライベートの問題を抱えている人は別ですが)、昨今のコロナ騒動で、仕事が終わった後も、新型コロナウイルス情報というストレッサーへ連続して暴露されます。

過覚醒による脳疲労

では、これらテレワーク関連ストレスに暴露され続けると、どのような状態になってしまうかですが、過覚醒による脳疲労です。

過覚醒とは

過覚醒とは、自律神経(交感神経、副交感神経)のうち、交感神経が過剰に高ぶっている状態です。

交感神経とは、覚醒時に高くなる神経で、危機的状況を乗り越えようとするときや、ストレスに立ち向かうとき、また、新たな状況や環境に適応しようと頑張っている場合にも高まります。

そして、それらストレスから解放されリラックスできる状況になると、交感神経が下がり、逆に副交感神経が上がり休息状態となります。

副交感神経は、リラックスのほかに、内臓機能や免疫を調整する役目を担っています。

交感神経が反応することは自然な防衛反応ですが、人に期待に応えようと過剰に頑張ってしまったり、常にストレスにさらされる場合では、交感神経が常に刺激され、本来リラックスできる状況になっても下がらなくなってしまいます。

このように交感神経が常に優位になっている状態が過覚醒です。

引き起こされる様々な症状

過覚醒になると、交感神経が常に高ぶっているので、動悸、口の乾き、肩こり、頭痛、寝付きが悪く、睡眠が浅くなり些細な物音で起きてしまったりします。

そして、副交感神経が抑制されているので、胃腸など内臓の機能が低下し、胃痛、吐き気、腹痛が起こります。

また、これら自律神経のバランスが乱れる事によって、喘息発作やじんましん、円形脱毛、月経不順などを生じたりします。

さらに、この状態が長く続くと敏感さが増し、些細なことが気になり頭から離れなくなり、頭が休息出来ない状態となります。

脳というバッテリーが、放電しっぱなしで充電ができない状態が続くと思うとわかりやすいかもしれません。

その状況が続くと、当然脳というバッテリーが疲弊し脳疲労をきたします。

脳疲労により、頭が疲れやすくなったり、頭の回転が低下し、集中力が低下し、いつもだったら数分で作れる報告メールも1、2時間かかってしまうなんとこともあります。

しかし、やはりまた、自ら作り上げた幻想と戦ってしまい、「メールが作れないのは自分が怠けてるからだ」、「テレワークで集中できないと、サボっていると思われる」など一人ボクシングを行い、脳が疲弊しているにも関わらず、もと「頑張って」しまいます。

ただでさえ、放電しっぱなしで充電できていないバッテリーに鞭を打つわけですから、脳という臓器は障害を受けます。

その結果、最悪、うつ状態、つまり「テレワークうつ」となってしまいます。

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