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新型コロナストレスと過食

2020/4/14

これは、当医が想定していなかったのですが、実際、新型コロナストレスが、まん延してから、過食の患者さんが増えてきた印象があります

新型コロナストレス過食は
ちょっと様子が違う

当方の専門分野の過食症ですが、この「新型コロナストレス過食」は、当方が普段診ている慢性過食とは少し様子が違うようです。

通常の過食症は強迫的

通常慢性化した過食症は、強迫症状を伴うものが殆どです。つまり、「食」という概念が常に意識の上に存在するようになり、一日中、食べることを考えてしまう状態です。

ストレスとはあまり関係なく、一日のルーティーンとしての過食です。

新型コロナストレス過食は食べることを癒しにしている

しかし、この「新型コロナストレス過食」は、このようなルーティーン化する前段階の過食です。

これは、ストレスにさらされた精神を癒す手段として過食に陥るタイプです。新型コロナストレスを癒す手段としての過食です。

新型コロナによって、慣れないテレワークになったり、勤務時間の変化、普段いない夫や子供が常に家にいるストレス、また、飲食業などの人たちは、休業となり、経済的にも非常に大きいストレス、不安に暴露されます。

新型コロナがもたらす、非常に理不尽なストレスに暴露されるのです。

食事は悪ではないけれど、
悪循環の入り口にも

食べることは決して絶対なる悪ではありません。

食べることで得られる生理的・精神的満足感は、疲れた精神をリラックスし、食べている間は嫌な事から一過性ではあるも退却できます。

つまり、受け止めがたい理不尽な新型コロナストレスから逃れるツールとしての意味は十分あります。

しかし、やはり、太ることの恐怖から、その癒しに対してもストレスを感じます。悪循環の形成です。

癒されたい・逃れたい、退却したいために行っている過食が、過食をしてしまったという自責、太ってしまうという自責でその行為そのものがストレスとなってしまいます。

新型コロナの影響で、他の癒しが使えない

そして、様々な癒しのツールの一つとしての過食であればまだ救いなのですが、新型コロナによって、人に愚痴る、運動する、マッサージに行く、気晴らしに髪を切る、カラオケで発散する等、普段なら出来る癒しのツールが利用できない状況になっています。

つまり、過食が唯一の癒しとなってしまうのです。

(当方も、唯一の趣味である筋トレ・サウナが利用できず、ストレスフルな日々を送っています。)

食事が自然な役割を失ってしまう

そうなると、食べることは自然さを失い、病的な過食行為となってしまいます。

つまり、癒しとしてのツールと化した「食べる事」は、自然ではなくなります。

本来、空腹だから食べる、満腹だからやめるという感覚や、空腹感、満腹感といった自然な感覚を見失い、食欲の自動調整機能が失調します。

そうとはわかっていても、一度手に入れた、新型コロナストレス影響下でも行える、「過食」という癒し・退却手段を手放すことは容易でなくなります。この状態は、精神依存といわれます。

ましてや、ストレスを抱えて追い込まれている時などなおさらです。余裕がないから、一番短絡的に安易に利用可能である、「食べる事」へ流れるのです。

これが、「新型コロナストレス過食」の精神病理だと考えます。

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