2022/3/23
長年、抜毛症治療を行っていますと、抜毛症になりやすい人と、そうでない人の傾向を感じる事が多々あります。
当方の臨床経験上だけでの考えですが、特に以下の3要素が傾向としてあります。
1のくせ毛で悩んでいる人は、気に入らないくせ毛を排除しようとして、くせ毛を探し抜き始めます。
最初は、気になった時に行う抜毛が、そのうち、自分でコントロール出来ない、強迫性を帯びてきて、抜毛症を発症する傾向があります。
2の皮膚のかゆみに悩んでいる人は、頭のかゆみに対して、頭皮を触りはじめ、ある時を境に、抜毛するようになりある種の快感を感じ始めます。
また、抜毛する事で、頭皮のかゆみが軽減されることも影響し、嗜癖化して、抜毛症発症する傾向があります。
3の拘りが強い人は、「まあ、いいかぁ」と思うのが苦手な人です。
様々ストレスに対して、「なぜ」、「どうして」と悩み葛藤します。
その葛藤処理が上手く出来ず、抜毛という行為に没頭します。
本来なら、別の癒しを求めたり、より好ましいカタルシス(人に話す、運動する、ヨガにはまる、サウナにはまる(私です))を行う事で葛藤を処理しますが、拘りが強いと、拘りを選択出来ずに、抜毛という行為に没頭します。
1のくせ毛は、私もくせ毛なので気持ちがわかります。
中学生の時、リーゼントが流行り(そんな時代です)、私も前髪を立たせたかったのですが、特に雨の日など、ビシッと立たずにイライラした事覚えています。
資生堂のTech21で形を作り、ダイエースプレーで固めて、固まるまで逆立ちをして頑張った記憶さえあります。
まあ、若気の至りです。
くせ毛で抜毛しちゃうんだったら縮毛矯正かけちゃおうよ。
かゆみで抜毛しちゃうんだったら皮膚科でちゃんとケアしてもらっちゃおうよ。
拘り過ぎて抜毛しちゃうんだったら、「まあ、今はこんなもだよなぁ」、「そのうち好転するかもね」ってハッタリかましちゃおうよ。
それでも抜毛症になってしまったのであれば、治療しちゃおうよ。
まずは、一人で悩まず、ご家族や友人に相談してみましょうね。
補足:Tech21は、1980年代に流行ったムースで、ダイエースプレー(たぶん正式名称ではないと思いますが・・・)は、鬼のように固まるダイエーさんで売ってたヘアスプレーです。
今となっては、双方全く見かけなくなりましたが。
Tech21、ダイエースプレー、あの時はホントにお世話になりました。
君たちがいてくれたから、青春を満喫出来ました。
ありがとう、そして、さらばわが友よ。
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