気象病と眠気
~2023年梅雨の傾向~
2023/6/16
気象病を診療して、7年になりますが、今年は何やら例年と違う傾向があります。
気象病とは、季節の変わり目や、梅雨時期、曇りや雨の日、寒暖差が激しい時、台風や低気圧の時に、頭痛、めまい、関節痛、吐き気、むくみ、手足のしびれ、気持ちの落ち込み、疲れやすいなどの症状が出る事です。
もちろん、今年も上記症状は見られるのですが、今年に限って例年に見られない特徴があります。
例年に見られない特徴とは
それは、「日中の眠気」です。
とにかく、今年の気象病は「眠気」、「だるさ」が著明です。
これは、日中の自律神経の乱れに加え、夜にも自律神経のアンバランスが残存し、良い睡眠がとれていないことも理由の一つと疑っております。
例年の気象病治療に加え、この眠気にも焦点をあて、漢方選択し、このやっかいな「日中の眠気」を緩和すべく治療を進めていきます。
EPAについて
みなさん、EPAって聞いたことがありますよね。
青魚などに含まれていて、「血液サラサラ」ってイメージがありますよね。
血液サラサラって言われれば、心筋梗塞や脳梗塞、または、美肌(美白)に効きそうですよね。
実は、EPAってうつ病にも良い効果があることがわかってきました。
2013年のEur Neuropsychopharmacolで論文発表されたのですが、「うつ病に対するEPAおよびDHAのプラセボ対象二重盲検比較試験」の結果が非常に興味深いものです。
結果ですが、「プラセボ投与群に対し、DHA投与群では有意差は認められなかったが、EPA投与群において、投与後12週後に有意なうつ症状の低下がみられた」です。
EPA恐るべし。
EPAが含まれている食べ物
そこで、実際どのような食べ物にEPAが含まれるかを調べてみました。
やはり、鉄板のツートップは、
- 1位:さんま
- 2位:さば
想像通りですよね。
国際栄養精神医学会による、「うつ病におけるn-3系PUFA(EPA,DHA,ALA)の応用」で以下の素敵な事が提唱されています。
- 「抗うつ薬治療開始と同時に投与した場合でも、抗うつ薬の効果が不十分な時に追加投与した場合でも効果が認められる。うつ病の発症予防としても推奨される。」
- 「高齢、児童・青年期や周産期女性などの抗うつ薬投与が難しいケースでも効果が期待できる。」
体だけではなくメンタルにも効果がある青魚くん。素敵です。
早速、近所の「サミット」に、さんまゲットしに行きました。
美味でした。サミットさんありがとう。
※本掲載内容を許可なく転載することを禁じます
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