ADHD(注意欠陥・多動症)
ADHD(注意欠陥・多動症)の症状
- 会議中・仕事中・勉強中に落ち着かず、そわそわしてしまう
- 貧乏ゆすり、机を指先で叩く癖がやめられない
- 優先順位がつけられない
- 仕事・課題が締切りまでに終えられない
- ケアレスミスが多い
- 事故に遭いやすい
- 衝動買いをしてしまう
- 部屋を片付けられない
- お金の管理が苦手
- 人の話を集中して聞けない
- 自分のことばかり話し続ける
- 約束の時間にいつも遅れてしまう
- 衝動的に、つい人を傷つけるような発言をしてしまう
ADHDと診断される方は、他人から怠けているとか、悪気があるといった誤解や非難をされ、つらい思いをしてきた方も決して少なくありません。
これらの症状に当てはまる方のすべてがADHDというわけではありませんが、ADHDの症状は社会生活に支障をきたすことが多いため、医師による検査のうえ、適切に対応することが大切です。
ADHDのタイプ
ADHDは次の3つのタイプに分けられます。
- 不注意優勢型
- 気が散りやすく、集中力が保てない。忘れっぽく、整理整頓ができない。ボーとして人の話をしっかり聞けなかったり、物事を順序立てて計画できないタイプ。
- 多動性・衝動性優勢タイプ
- 落ち着きなく、そわそわしてしまう。体のどこかを動かしていないと居心地が悪い。多弁で、人の話の途中に割り込んでしまう。カッとなりやすく、思いとどまることができないタイプ。
- 混合発現型
- 両者の特徴をともに持っているタイプ。
大人になってからADHDで悩む方が増加中
ADHDの症状は、ケアレスミスが多い、時間に遅れる、計画通りにできない、先延ばしにしてしまう、仕事を最後までやり切ることができない、締切までに仕事を終えられないなど、社会や家庭の中で多くの困難を生じさせます。
自分では一生懸命やっているつもりなのにうまくいかず、周囲からの評価が下がり、自分は能力のないだめな人間だと思ってしまう方もいます。
しかし、それはADHDの症状であって、あなたが悪いのではありません。
子どもの頃から実はADHDだったにもかかわらず、学校生活では特に問題にならず、社会に出てから初めてADHDの症状により支障をきたすようになり、ADHDと診断される方が増えてきています。
治療法
ADHDの治療には、薬物治療も有効ですが、ご自身の周囲の環境を整え、対処法を身に付けていく心理社会的治療が大切です。
薬物療法として、ADHDと関連が深いドーパミンとノルアドレナリンという神経伝達物質をコントロールする薬を使用します。
治療を通し、生活環境や人間関係を見直していきます。
具体的には、仕事の指示は短く簡潔に出してもらう、物の収納場所をあらかじめ決めておいて必ずそこで管理する等、ADHDの症状による失敗を未然に防ぐ方法を考えます。
そのためには周囲の協力が欠かせません。
治療を効率的に進めて無理なく社会生活を送れるようにするために、医師による適切な診断を受けたうえで、家族、友人、職場の人間にADHDの特性を理解してもらうことも大切です。
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