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新型うつ病

みなさんも、「新型うつ病」という言葉を雑誌や、ニュースなどで見たことはあると思います。

一般的には、下記の5つが新型うつ病に含まれると言われています。

  • 1:ディスチミア親和性うつ病(樽味)
  • 2:逃避型うつ病(広瀬)
  • 3:未熟型うつ病(阿部)
  • 4:職場結合性気分障害(加藤)
  • 5:現代型うつ病(松浪)

(6:非定型うつ病・・・非定型うつ病も新型うつ病に一つと言われていますが、当医は、非定型うつ病は、うつ病ではなく双極性障害の一つと考えるので、ここでは除外します。)

従来型うつ病と新型うつ病の違い

では、従来型うつ病と新型うつ病どのような違いがあるかを説明します。

従来型うつ病の傾向

従来型うつ病では、真面目で責任感があり、他者に配慮して、自分が悪いと自分を責めるようになります。

休養をすすめても、「まだ頑張れる。今休むと周りに迷惑がかかる」なかなか、うつ病であることを認めたがらないという傾向がありました。

新型うつ病の傾向

それに対して、新型うつ病は、以下の傾向があると言われています。

  • 1:「上司が悪い」、「会社が悪い」と他罰的である
  • 2:自ら「うつ病です」と会社に申しです
  • 3:休養を主張する
  • 4:自尊心が強く、自己愛性、自己中心的
  • 5:他者配慮性が乏しい
  • 6:週末は比較的元気だが、週明け仕事が始まると落ち込む

これだけ見ると、確かに「ほんとに、うつ病なのかなぁ」と感じる人も多いと思います。

そもそも、「新型うつ病」とは、医学用語ではありません。

現代の若者がしばしば呈するうつ状態をマスメディアが命名した用語なのです。

では、先ほどの「新型うつ病って、ほんとにうつ病なの?」という問いに対する回答です。

そもそも、ストレスでうつ病になるってどういうこと?

うつ病になるとは、脳疲労があること

ストレス性のうつ病では、脳疲労が必須と考えます。

様々なストレスにさらされる、また、色々な状況、環境に適応しようとして葛藤し、脳が疲労した結果うつ状態となります。

内因性うつ病と言って、ストレスはとあまり関係がない、遺伝的なうつ病もありますが、通常心因性(ストレス性)うつ病であれば、脳疲労が必ず生じます。

つまり、従来型であろうが新型であろうが「脳疲労」がなければ、うつ病ではないと考えます。

様々なことに葛藤して、苦しんで、悩んで脳が疲れて、うつ状態を呈するようになります。

脳疲労とうつ病の関係

では、次に脳疲労とうつ病について説明します。

人は職場のストレスや、対人関係ストレスにさらされ葛藤を抱えると、そのストレス、葛藤に対して「戦うぞ」と態勢を整える防衛反応を行います。

自律神経は昼間優位になる交感神経と、夜間優位になる副交感神経のバランスで成り立っていますが、ストレスに出会うとこれを乗り切ろうとして交感神経が高まってきます。

血圧を上げ、血糖値を高めるなど戦闘モードに入ろうとするわけです。

ストレスを引き起こすもとをストレッサーと呼びますが、現代社会には仕事のこと、お金のこと、親子関係、健康問題、対人関係などいろいろなストレッサーがあります。

一方、副交感神経はリラックスしたり、内臓を働かせたりする神経ですが、ストレスで交感神経が高まると副交感神経の働きは抑制されます。

過覚醒

一過性のストレスならすぐに交感神経は収まりますが、つねにストレスが続いたりすると、ある時を境に交感神経は穏やかな環境にいても収まらなくなってしまうのです。

この状態を「過覚醒」といいますが、こうなると全ての感覚が鋭敏になってきて、疲れはすごく重く感じ、痛みもより強く感じます。

会社の上司の自分に対する評価とか表情、今、抱えている対人関係などに対しても鋭敏に感じてしまいます。

そして、それまでストレスと感じなかった、些細な懸案事項に対してもストレスと感じる悪循環が始まるのです。

この過覚醒状態では様々な体の症状が出ます。

交感神経が高まれば力が入るので肩がこるし、唾液の分泌は副交感神経が関与しているので口が渇きます。

また副交感神経は、食欲や消化、眠りにも関係するので、ストレスがあると食欲不振や便秘・下痢、不眠などの症状も起こりがちです。

見えない消耗が限界を迎え、うつ病になってしまう

しかし、心身の過労があっても見かけ上そう変わりがないということもあります。

もともとストレス反応には消耗性と興奮性の2つの要素があって、全体的に消耗が進んでいても、一方で興奮が高まっているので表面上は意欲や気分は変わらないところがあるのです。

しかし、さらに消耗が進むみ、覚醒で補いきれなくなり、その結果作業能率の低下や欠勤、休業とか、以前と同じ作業をしているのに時間がかかり過ぎるといった現象が現れるのです。

つまり、心、自律神経の症状から、脳レベルの症状へ移行します。

心が葛藤し、自律神経が過覚醒を起こし、疲弊するも覚醒成分で補い、見た目上脳疲労が無いように見えるが、実際は脳が疲労し、ギリギリまで踏ん張るも、踏ん張り切れなくなり、脳レベルのうつ状態となります。

つまり、人はストレスを受けると急に病むわけではなく、疲労を覚醒で見えなくなっている状態が潜在的に続くことにより、心身が疲弊し病んでいくのです。

これが、心因性(ストレス性)うつ病のシステムです。

心のレベルで葛藤し→自律神経のレベルで過覚醒を起こし→脳レベルでの疲弊が進行し→病としての「うつ病」となるわけです。

逆に、この葛藤、過覚醒、脳疲労を経ていないのであれば、うつ病とは言えないと考えます。

従来型と新型では葛藤の対象に違いがある

では、従来型と新型とでは、何が違うかといえば、まず、葛藤する対象が違っていると当医は考えます。

葛藤する対象の違い

従来型うつ病では、「生存に対する葛藤」、新型うつ病では、「実存に対する葛藤」、が中心と考えます。

従来型うつ病の社会背景

これは、時代背景が大きく影響しています。

従来型うつ病の時代背景として、集団の輪を大切にし、勤勉で会社に尽くし、会社の中で上に上がることが理想とされていました。

また、会社は終身雇用で、新卒で入社した会社に定年まで勤めあげることが社会人としてあるべき姿でした。

終身雇用が基本なので、会社が傾き倒産することになると、自分の生存すら危ぶまれると感じ、会社の繁栄が自分の生活安全に欠かせない補償だったのです。

そして、会社も社員と一体化することを良しとして、社員旅行や社員運動会、部署の飲み会など良く行われていました。

つまり、真面目で勤勉、会社に尽くし、部下を思いやり、同じ会社で出世していくという事が、時代が求めた社会人像でした。

であるので、この時代が求めた像になれないことに対して葛藤し疲弊するというのが従来型うつ病の中心ではないかと考えています。

学校も偏差値が重視され、頑張って勉強していい大学に入り、そのまま一流企業に就職する。

この時代、モテる条件として3高(高学歴、高収入、高身長)なる言葉も生まれました。

どちらかといえば、No1になる事を求める時代であったかもしれません。

新型うつ病の社会背景

では、新型うつ病の「実存への葛藤」とは何かといえば、自分らしさの追求であると考えます。

従来型うつ病のような、高度経済成長期も終わり、日本がある意味豊かになり、貧困で命が脅かされることがなくなり、ある意味生存に対する葛藤がなくなった時代、親が子供にどのように教育したかといえば、「自分らしく生きる事」だったと感じます。

ここで、N01思考から、Only one思考へ変わりました。

この時代の社会が求める理想の像は、No1を求めるのではなく、いかに自分らしく生きられるかを良しとした時代であったかもしれません。

ゆとり教育もその一つで、勉強し偏差値を一つでもあげるために努力することから、自分らしさを探索する事に重点を当てた教育のように感じます。

新型うつ病では、この自分らしく仕事が出来ているか、会社・上司が自分らしさをきちんと評価しているのかに対して、葛藤する傾向があります。

これはどちらが良い悪いという事は全くなく、その時代の社会が求めた理想像が違ったというだけです。

従来型も新型も、葛藤する哲学は違うが、それぞれ自分が求める像に対して、本気で悩み、葛藤し、その結果、脳疲労を起こしうつ状態なれば、やはり双方とも「うつ病」と考えて矛盾はないのです。

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日比谷 有楽町の心療内科・精神科 パークサイド日比谷クリニックの情報がドクターズファイルでも掲載されています 日比谷 有楽町の心療内科・精神科 パークサイド日比谷クリニック院長による、心因性うつ病コラム

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